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熊本県の産廃許可の取消し・行政処分の事例

監修:行政書士 渡邉徳人(行政書士事務所WITHNESS 代表・熊本県行政書士会 第05430405号)最終更新日:

取消し・行政処分

熊本県では、産業廃棄物処理業の許可の取消しが毎年のように公表されています。全国の公表情報をまとめた産廃情報ネットによると、2021年から2026年10月20日までに熊本県が許可を取り消した事業者は14社です。このページでは、熊本県の取消しの件数と、理由まで報じられた事例、取消しにならないために押さえておきたいことをまとめます。

熊本県の許可取消しの件数

産廃情報ネット(公益財団法人 産業廃棄物処理事業振興財団)に掲載されている、熊本県による産業廃棄物処理業・処理施設の許可取消しを、年ごとに数えました。同じ事業者が収集運搬業と処分業の両方を取り消された場合は1社と数えています。

処分の年 取り消された事業者
2021年 1社
2022年 3社
2023年 4社
2024年 1社
2025年 1社
2026年 4社(10月20日まで)

事業者名には、建設会社や工務店が多く含まれています。建設業の会社が自社の工事で出た廃棄物を運ぶために産廃許可を取っていることが多く、許可を持っている会社の数が多いためと考えられます。事業者名は産廃情報ネットの許可取消処分情報で調べられます。熊本市長の許可の取消しは、熊本市の行政処分等の公表のページに載っています。

理由まで報じられた熊本県の事例

取消しの理由は、産廃情報ネットには載っていません。熊本県の発表をもとに報じられた事例を紹介します。

  • 2026年10月 許可のない土地に産業廃棄物八代市の産業廃棄物処理業者が、最終処分場の設置許可を受けていない芦北町の土地に産業廃棄物を持ち込んだとして、収集運搬業・処分業・処理施設の許可をすべて取り消されました(熊本日日新聞 2026年10月20日)。
  • 2024年12月 たい肥約2万6千トンの不法投棄菊陽町の業者が、たい肥約2万6千トンを5か所に不法投棄したとして、収集運搬業の許可を取り消されました。過去10年で県内最多の量と報じられています(RKK熊本放送 2024年12月7日)。
  • 2022年10月 災害ごみと偽った不法投棄で事業停止宇城市の収集運搬業者が、解体工事で出た産業廃棄物約107トンを、令和2年7月豪雨の災害ごみの仮置き場に持ち込んだとして、45日間の事業停止を命じられました。取消しの一歩手前の処分です(産経新聞 2022年10月18日)。

どの事例も、運んだ先が許可された処分場ではなかったことが問題になっています。収集運搬業者は、運搬先がその品目を処分できる許可を持った処分業者かを確かめてから運ぶ必要があります。処分業者の探し方と許可証の見方は、熊本で産廃の処理業者を探す方法で説明しています。

許可が取り消される主な理由

廃棄物処理法第14条の3の2では、次の場合、県は許可を取り消さなければならないとされています。県に裁量はありません。

取消しの理由 中身
欠格要件に当たった 会社・役員・5%以上の株主などが、拘禁刑以上の刑や、廃棄物処理法などの罰金刑を受けた、暴力団員に当たるなど(許可の4つの要件)
重い違反をした 不法投棄・無許可の場所への運搬などの違反で、情状が特に重い場合
事業停止命令に違反した 事業停止の期間中に営業した場合
不正の手段で許可を受けた うその申請で許可・更新・変更許可を受けた場合

このほか、車両や駐車場がなくなって基準に合わなくなった場合や、許可の条件に違反した場合も、取り消されることがあります(同条第2項)。違反の程度によっては、取消しの前に事業停止を命じられます(第14条の3)。

取り消されたあとの5年間

廃棄物処理法の違反などで許可を取り消されると、その会社は取消しの日から5年間、許可を受けられません。法人の場合は、取消しの手続きが始まった日(聴聞の通知の日)の前60日以内に役員だった人も、5年間は欠格に当たります(第7条第5項第4号ホ)。その人が役員をしているほかの会社の許可にも影響します。

一方、役員が廃棄物処理法などとは関係のない罪で拘禁刑を受けたことによる取消しのように、この5年の制限がかからない場合もあります(同号ホのかっこ書き)。ただし、その場合でも許可そのものはなくなります。罰則と取消し・連鎖取消しの決まりは、産廃の罰則と、許可の取消し・不許可で詳しく説明しています。

取消しにならないために

運搬先の処分業者の許可(品目・有効期限)を確かめる、マニフェストを毎回交付する、役員や株主が変わったら届け出る、役員になる人に欠格要件の中身を伝えておく。この4つを続けることが、いちばんの予防です。マニフェスト制度の流れ、変更許可と変更届の違いもあわせてご覧ください。

許可を取ったあとの届出も、ご相談ください

行政書士事務所WITHNESSでは、産廃許可の新規申請のほか、役員の変更などの届出、更新の申請もお手伝いしています。役員になる方が欠格要件に当たらないかなど、気になることがあれば早めにご相談ください(新規申請のご依頼の流れ)。

電話で相談 096-283-6000メールで相談

出典:廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第7条第5項第4号・第14条の3・第14条の3の2、産廃情報ネット「産業廃棄物処理業・処理施設 許可取消処分情報」(2026年10月21日に確認)、熊本市「廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく行政処分等の公表」、熊本日日新聞・RKK熊本放送・産経新聞の各報道。2026年10月時点の内容です。

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