監修:行政書士 渡邉徳人(行政書士事務所WITHNESS 代表・熊本県行政書士会 第05430405号)最終更新日:
「不要な家電を回収して運びたいが、どんな許可が要るのか」というご相談をよくいただきます。答えは、どこから出た家電かで変わります。家庭から出た家電は一般廃棄物なので市町村の許可、会社や店舗から出た家電は産業廃棄物なので産業廃棄物収集運搬業許可が必要です。中古品として売るなら、古物商の許可も関わります。
どこから出た家電かで、許可が変わります
| 出どころ | 区分と必要な許可 |
|---|---|
| 一般家庭 | 一般廃棄物。運ぶには、運ぶ市町村ごとの一般廃棄物収集運搬業の許可が必要です。産廃許可では運べません |
| 会社・店舗・事務所 | 産業廃棄物(金属くず・廃プラスチック類・ガラスくず等の混ざったもの)。産廃許可で、その品目が許可に入っていることが必要です |
| 中古品として売れるもの | 廃棄物ではなく中古品として買い取り・販売するなら、古物商の許可(申請先は警察署)が必要です |
一般廃棄物の許可は、市町村が処理計画に合わせて出すため、新しい許可をほとんど出していない市町村もあります。熊本市でも、一部の品目を除いて新規の受付をしていない時期がありました。家庭の家電を回収する事業を考えている場合は、先に運ぶ市町村に受付の状況を確かめます(産業廃棄物と一般廃棄物の違い)。
家庭の家電の正しい出し方
- 家電リサイクル法の4品目エアコン、テレビ(ブラウン管・液晶・プラズマ)、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機は、家電リサイクル法の対象です。買い替えのときは販売店が引き取り、それ以外は購入した店や市町村の案内に従って、リサイクル料金と運搬料金を払って出します。
- 小型家電携帯電話・デジタルカメラ・ゲーム機などの小型家電は、小型家電リサイクル法に基づいて、市町村の回収ボックスや認定事業者が回収しています。出し方は市町村によって違います。
会社・店舗の家電を運ぶとき
- 産廃許可の品目家電は、金属・プラスチック・ガラスなどでできているので、運ぶには金属くず・廃プラスチック類・ガラスくず等の品目が許可に入っている必要があります(許可の品目)。
- 業務用エアコン・冷凍機器業務用のエアコンや冷凍・冷蔵機器は、家電リサイクル法ではなく、フロン排出抑制法の対象です。廃棄する前に、登録を受けた業者がフロンを回収する必要があります。
- 水銀・PCBに注意蛍光管や古い機器のコンデンサなどは、水銀使用製品産業廃棄物やPCB廃棄物に当たることがあり、許可と運び方が変わります(特別管理・石綿・水銀)。
- マニフェストと契約産業廃棄物として引き受けるなら、排出事業者と書面で契約し、マニフェストを受け取ります(委託基準)。
「無料回収」でも許可は要ります
「中古品だから」「無料だから」では許可は免れません
環境省は、使用済みの家電について、再使用のために適切に仕分け・保管されていないもの(雨ざらし、乱雑な積み上げなど)は廃棄物に当たり得るとしています。空き地での回収やチラシ・拡声器で回収をうたう業者が、許可なく回収して不適正に処理する例があり、注意が呼びかけられています。無料でも、廃棄物を許可なく収集運搬すれば無許可営業です(罰則)。
許可を取るにも、相談するにも、「どこから(家庭か事業所か)」「誰の委託を受けて」「どこへ運んで処分するか」がはっきりしていることが前提です。事業の形を決めてから、必要な許可を確かめます。
回収する家電と出どころから、必要な許可を確かめます
行政書士事務所WITHNESSでは、産業廃棄物収集運搬業の許可のほか、一般廃棄物の許可の受付状況の確認、古物商の許可のご相談にも対応しています。
出典:廃棄物の処理及び清掃に関する法律、特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)、使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律、フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律、環境省「使用済家電製品の廃棄物該当性の判断について」(平成24年3月19日通知)、古物営業法。2026年10月時点の内容です。




